「君の名は。」いまひとつかな!?

ポイントがたまったんで、切れる前に何か見ようと。
海賊とよばれた男」とどっちにしようかと思ったが、
新海作品を劇場で見たことはなかったんで、こっちにしようと。
新海誠監督だから、まあ「絵」はキレイだろうな、とは思ってた。
スタッフロールで作画監督に黄瀬さんの名があった。
そりゃウマイだろうよ。
原画に沖浦さんの名もあったなぁー。ウマイはずだわ。
その他見逃してるんだろうけど、よさげな人をいっぱい
引っ張ってきてるんじゃないかな。ゼニ使ってね。
映画ってこんなにクォリティ求めるんだっけかと。スゲェわ。
あと確かに音楽の力は大きいと思った。確かに効果的!!


で、肝心の中身だが、リアリティがあんましないなと。
タイムスリップものだからとかそういう意味じゃない。
エヴェレット解釈とかムーとかいろいろ小ネタは入れてたが、
そりゃほとんどこの手の話の「記号」だわな。
そうじゃなくて、隕石は「垂直」には落ちてこないだろうと。
彗星から分裂したんだから、力学的に考えて「垂直」はないぞと。
ほぼ水平に飛んでくるんだとすると、例のロシアに落ちた隕石の
ように「衝撃波」でスゴイことになるだろうと。
「ぽー」っと指差してみてる余裕はないハズだがなぁーと。


ストーリーもありきたりだよなぁー。
ザッピングしてるときの東京シーンでは彗星のスの字も出てきて
ないがなぁーとか!?そこでちょっと気づくわな、誰でも。
3年前に組みひもっぽいリボン見ず知らずの人にもらったとか。
そりゃそういうことだろうと。
で、誰でも思うことだが、「運命の赤い糸」みたいな。
そんで再会したときの「目印」ね、何もナシじゃ手がかりネェもん。
ラストもそりゃそうなるわな、というお約束。
あぁ、あの階段シーンってラストだったのかと。
あまり意外性はなかったな。
プロデューサーだったかが、「情報を過剰に詰め込めるだけ
詰め込んだ」みたいなこと言ってたが、
そりゃ見逃してることも多々あるだろうけど
そんな言うほど過剰かなぁーと。


これが190億だっけ!?売れてるってんだから
「宣伝」の力はスゴイよと。鈴木敏夫も「ポンコツ」に
「やめるやめるサギ」でだまくらかして稼いでたが・・・
まぁ、「?」のストーリーとか「説教くさい」ストーリーとか
よりは、ずーっと単純で分かりやすい青春モノなんで
そこら辺はずーっとこっちの方がよかったケドね。
これで新海監督も「売れっ子」の仲間入りだから、
正直そこは嬉しいかな。
大成建設ボスポラス海峡トンネル篇」の新海監督のCM
めっちゃよかったモンね。あれはほんとに泣けるCMだったな。


あー、いろいろ書いてきたけど190億とかそういう観点で
言ったらということであって、当たり前だけど凡百のモノ
(映画にもなってないヤツがほとんど)なんかとはダンチなわけで。
傑作と言ったら「キューブ」とか「未来世紀ブラジル」とか
だから、そういうのと比較しちゃうとね、という話。
ここ1年で見た中では、そりゃ屈指のおもしろさだったデスだよ!!


あのミツハのオヤジさんがタキの入れ替わりに対して
「オマエはダレだ!?」というのは
宮水の血で、ばあちゃんも既に亡くなったミツハのお母さんも
「入れ替わりを経験してた」というばあちゃんの話があったから
おそらくオヤジさんもミツハのお母さんから何か聞いてたんじゃ
ないかな。そういうのを匂わせる話は一切なかったが、
そういうのを想像させる余地があるってのはイイね。
まあ、そういう辺りが、ラストでミツハの話を信じて
「住民避難」に最終的には繋がっていくんだろう
というように想像させてもくれる!


クレーターの縁で「カタワレ時」に二人が出会うシーンなんだけど
タキの位置が右になったり左になったりで「変」なんだよなぁー。
彗星が落ちて湖が2つ出来てるのが「カタワレ時」直前は
右に見えて、「カタワレ時」後に、タキがタキに戻った後は
左に見える。「いつの間に移動した?」って思ったなぁー。
どうでもいいっちゃどうでもいいが、これって作画ミス?
いやぁー、画面的には「変化」をもたせんといけんけ
確信犯でそうなっちょるともいえるんだが!?


ラストの階段で出会うのが、就職して数年後のミツハと
就職活動真っ最中の大学4年のタキってのもいいんだよね。
やっぱ、高校生と中学生、大学生と高校生じゃ、
見てる人の大多数にとっては「つりあわない」モンね。
この辺は計算勝ちだね!


PS. 安藤さん、「もののけ」と「千と千尋」の人だったのね。
見逃してた。そういやテレビの特番でもやってたっけか?
でも、さすがにジブリの新作とは思わんぞ!
背景が違いすぎるわ。あの夕方の微妙なアカネ色からの夕闇とか
そりゃもう新海作品だろうて!!これだけで「いいモン見たわぁー」