2008夏のアニメ 総評まとめ 其3

ルルが十字架を背負って、世界中の罪を集め、権力の絶頂という憎悪の頂きで
殉教することで世界が救われていく、という話にもっていったか。
薄れいく意識の中で、最愛のナナリーから「お兄様、愛しています」と
しかしハッキリと聞いて、ルルーシュ自身も救われたのだと思いたい。
スザクの背負った罪と罰も確かにふさわしいものだろう。


「カリスマ」という人を操る力を「ギアス」と言い換えて、
ピカレスクロマンを描いた作品と総括していいのかな。
むろん、「デスノート」の「人を操って最後は殺す」の「人を操る」の部分だけ拝借してきた、
という見方もあって、そういうところから思いついたということは十分考えられるが。
「計画通り!」みたいな雰囲気の「してやったり感」は、そこら辺からもってきたものだろうなぁ。
最終話で語られた「ギアスはヒトの希望に似てないか」というセリフも
「カリスマ」という言葉に集約してよいと思う。
「ヒトに希望を与える存在」が「カリスマ」だからだ。


ちょっと間があっての第2シーズンだったためか、前半に第1シーズンをなぞるような
描写が多々見られて、おかげでV.V.のエピソードとシャルル・マリアンヌの話が
かなり割を食ってしまったような。
しかし、シャルルとマリアンヌの計画と挫折を1話で終らせてしまった端折り方には
ある意味感心した。
そういう「某補完計画」みたいのはもう何べんも見たからいいでしょ!的な割切り方。
おかげで、ストーリーに終盤かなりのスピード感が出た。


エンディング、オレンジくんがオレンジ畑でようじょとカップリング!とか、
そういうアソビが好きだよなぁ、このスタッフは。


これも語りはじめるといくらでも語れそうだから、とりあえずこれぐらいにしておく。
キャッチーな部分もたくさんブチ込んで、しかもストーリー的にも非常におもしろかった。
まちがいなく、名作の部類に入ると思います。
スタッフのみなさまどうも有難うございました。

いやぁ、これはまったりと見れたなぁ。
ゆのっちの両親が訪れた回とか、かわいがられているのがすごい伝わってきて
ほのぼのしたよ〜。
ちょっと気になるのは、後半、宮子のヒロさんに対する当たりがきつすぎないかなぁ、
と思えたことかな。ヒロさん全然大したことないのにおすもうさんとかいいすぎじゃないかな。
まあ、険悪にならないからいいけど、リアルだとあまりしつこいとヤバイ雰囲気になりかねん。
ともかく、絶望先生のように逝っちゃった感のある作品ではなく、
間口が広い作品ではないだろうか。(前シリーズも含めて。)
スタッフのみなさまどうもでした。