スケッチブック第13話と総評

前半が花見。月夜さんの紹介もあったな、まあチラっと出ててもわからんてそりゃ。
みんなで楽しく過ごした後一人また一人去っていく。
そして空は残って桜を見ながら余韻を楽しむ。
みなもちゃんが戻ってきてこの前撮った美術部みんなの写真を空に渡す。


これは明らかに、卒業してみんなばらばらになっていくことを
暗示してるんだよなー。
これが後半の話につながってくる、と。


後半は空が美術部の教室で一人絵を描いていると
美術部のみんなが入れ替わりやってきては去っていく、という話。
空は絵の題材にみんなで撮った写真を選ぶ。
水彩で絵まで塗って、まさに full color's。


うまいなー、シナリオが。
卒業というキーワードを出さずにうまくその雰囲気を醸しだす。
ほんとに郷愁をさそう。
出会いがあれば別れがある。
嬉しいことも悲しいこともやがては想い出となっていく。
がらんとした教室というのは過ぎ去りし日々というのを
想い起こさせる。自分がやがて去っていってもこのまま在り続ける教室。
それがたまらなくノスタルジックにさせる。
空閑先輩にこの辺のテーマを一人語りさせてしまったのは
ちょっとらしくなかったか。少し不自然に思ったがまあ許容範囲。
春日野先生もほめていたが空の絵よく描けてたなー。ミケもいっしょだし。
在りし日の美術部ということで教室に飾っておきたいよ。


学校の帰り道、麻生さんと鳥飼さんを見かける。
声をかけようとしてなかなかかけられない。
もどかしい感じのところでそらへパン。
すずめが飛んで・・・
「麻生さん、鳥飼さん」
「あっ、おーい」「梶原さん!」
二人が戻ってきて空と合流。
エンディングへ。『たんぽぽ水車』を三人で歌い上げる。


ほんとに構成がうまい。泣かせる演出だ。
「空、声かけなきゃ、早く早く」と視聴者が思うようにタメを作って、
そこで一気に!
何気ない日常のこんなところにドラマを作れるというのがすごい。
この場面だけ見たら、なんだろうな?という感じだろうが
ずっとこのアニメを見てきて「空はいつも、うんうん、としか言わんが
こんなんで社会に出てからやっていけるんだろうか」
と思っていた者にとっては堪らない味がある。
このあたりのところをちゃんと読んだ上で仕掛けているんだろうな、きっと。
見事にはまってしまったよ。


そして最後にダメ押し。


三人でファミレスに入るとウェイトレスのお姉さんがクッキーをくれて
自己紹介する。麻生さん鳥飼さんも自己紹介して空の番というところで
ちょっと間。ウェイトレスさんが「こちらは?」と聞く。
何気に鳥飼さんが「こちらは梶原さん・・・」といいかかったところで
(「葉月、葉月、それはあんたが言っちゃダメー!!」と心で叫んだとほぼ同時に)
空「空・・・梶原空です」
はにかんでスケッチブックで顔を隠し、そしてちょっと目を覗かせ fin。


いやー空、成長したなー。うん、うん。
はじめは自己紹介もできなくてスケッチブックに名前書いてて。
なりゆきで美術部に入ったようなもんだったし。
それが友達や先輩そして後輩もできて。
みんな仲間なんだなーって。うん、うん。




最後の最後、灯里ちゃんとアリア社長にバトンタッチ
「また・・・よろしく・・・」「はひっ」
はさすがにやりすぎだろーとニヤニヤしながら画面に向かって突っ込みましたねー。




いつもの日常にいつもと違うちょっとした発見をしまたいつもの日常にかえっていく。
そんな中で空もいつのまにか成長していたんだね、うんうん。




いやー、よかった。
わざわざ月夜を最終話で自己紹介させてもいるわけで
2期目をつくる気まんまんとみた。
ほんとお願いしますよ、エライかた。