オトナアニメCOLLECTION〜いまだから語れる70年代アニメ秘話

80年代アニメ秘話の姉妹編。
しっかし、すっげー大物にインタビューしてんのな。
越智・羽原・梅津泰臣本橋秀之大塚康生×木村圭市郎などなど。
けっこうタツノコにクローズアップした構成。(ラストは東映だけど)
まあしかしなんだ、どれも感慨深いものがある。
みんな今後のアニメの方向性について危機感をもっているのが
「なるほどなぁ」という・・・
大塚さんの達観したものいいにも膝をうった。
「米を実際作っている小作人は貧乏でそれを使役している地主、
今でいえば資本家が金をがっぽともうけるという構図は昔から変わらぬ」
という趣旨の発言。いやぁ達観しとるわぁ。
ともかく「情熱だけ」で「頑張れ」っていうのはムチャだわな。
むろん見習い時代にゼニが貰えないというのは当たり前なんだが、
常識的なレベルの収入がなけりゃ早晩ツブレってことになりかねん。
業界全体で考えなきゃいかん話なんじゃなかろうか。
いつまでも虫プロがやらかしたダンピングを引きずっている時代でもないだろ。
マンガ・アニメは日本の文化だっておえらいさんも旗ふってるんだから!


思うに、江戸期浮世絵の絵師みたいなところがあるような気がするんだな。
みんな好きで市中に出回っているんだけど、世俗であり「芸術」とは
みなしてないような。だから廉価でありそば一杯分くらいの値段で
「価値もその程度」と胸中思っているみたいな。
絵師の方も画狂老人卍みたいないかにも職人気質で経済に疎いというか。
それは現代的ではないよ。